最近、「若者が子どもをほしがっていない」という民間会社の調査結果が話題となりました。しかし、これだけで、昨今の少子化は「若者の子ども離れ」などと若者の価値観のせいとするのは短絡的です。 そもそも、2021年出生動向基本調査によれば、結婚を希望する18~34歳の独身男女若者に限れば、そのうちの約9割は「子どもがほしい」と回答しています。結婚したいと思う若者は子どもも欲しているのであり、子どもがほしい割合が減っているのだとしたら、それは「結婚を希望していたのに結果できなかった不本意未婚が子どもの希望もなかったことにする」ということではないかと思います。 問題として認識すべきは「結婚をし、子どもも希望している9割がまず結婚できていない」ことのほうであり、その結果として出生数が減少しているという事実です。 若者の婚姻減に影響を及ぼす「お金の問題」 少子化の話題でよく出てくる合計特殊出生率という数字