乗降客で混雑するJR博多駅の鹿児島線ホーム=福岡市博多区で2023年5月17日午後6時59分、徳野仁子撮影 都市部の生活に欠かせない通勤・通学列車の減便が各地で進んでいる。新型コロナウイルス禍の利用客減を機に、JR九州は2022年秋に福岡都市圏で朝夕の通勤列車の運行を1割以上減らし、JR東日本や西日本も同様だ。混雑や不便に直面した利用客や沿線自治体からは改善を求める声が止まらないが、鉄道会社には単純に便数を戻せない事情がある。 「(ダイヤ改正を)もう少しソフトにしてくれてもよかったのに……」。JR鹿児島線の福間駅(福岡県福津市)から小倉駅(北九州市)まで通勤で約50分乗車する福津市の男性公務員(40)は、22年9月下旬以降、朝の生活が大きく変化した。JR九州のダイヤ改正で、午前7時前後に3本ほどあった福間駅発の小倉方面行きが1本に集約され、激しい混雑に直面した。 乗る列車を1本遅らせると午