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ブックマーク / macgyer.hatenablog.com (12)

  • "Fuck"という表現の大事さについて:『オデッセイ』と『火星の人』 - 冒険野郎マクガイヤー

    先日行ったニコ生放送の評判がよく、うれしい限りです。 放送直後に「こういう、マクガイヤーさんにしかできない科学的な視点からの映画解説を毎回やって欲しいんですよ!」とディレクターからベタ誉めされたのですが、毎回は無理ですわあ。 まず、『オデッセイ』みたいに、科学的な基礎知識がないとよく分からない描写があって、しかもそれは映画化にあたってあえて描写を省略しているだけで科学的に間違っているわけではなくて、そしてなおかつ面白い映画というのは非常に少ないわけです。テーマ選択における幅の狭さの問題ですね。 あと、『オデッセイ』は小説『火星の人』の映画化なのですが、驚くべきことに、映画も原作小説もだいたい同じ話で、なおかつ両方とも面白いわけです。こういう例も非常に少ないわけですね。 火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) アンディ・ウィアー 小野田和子 「原作は面白いのに映画はクソ」みたい例は山の

    "Fuck"という表現の大事さについて:『オデッセイ』と『火星の人』 - 冒険野郎マクガイヤー
    emiladamas
    emiladamas 2016/06/22
    口の悪い先輩でFuckとよく言う人がいたので、それが移って時々心の声でFuckと言ってしまう
  • 怪獣映画における人間ドラマと怪獣ドラマについて:『GODZILLA』 - 冒険野郎マクガイヤー

    しつこく『GODZILLA』について書く。 GODZILLA ゴジラ アート・オブ・デストラクション (ShoPro books) マーク・コッタ・ヴァズ 富原まさ江 『GODZILLA』は当に面白くてよく出来た映画だと思うのだが、自分が不満に感じた点は、核の扱い……ではなく*1、人間ドラマについてだった。 人間と怪獣との関わり描かないと、作り手にとっても観客にとっても他人事になってしまうというのは分かる。怪獣同士の戦いを観て、ただただ呆然としたり、男塾の冨樫みたいな解説役ばかりになってしまうのが不味いというのも分かる。ギャレス・エドワーズが故郷を目指すロードムービーという形式に何らかの拘りを持っているらしいというのも分かる。 それでも『GODZILLA』の後半、アーロン・テイラー=ジョンソンが米軍の様々な部隊に相乗りしつつ、行く先々でムートーと出会いながら、なんとかと子供の待つサンフ

    怪獣映画における人間ドラマと怪獣ドラマについて:『GODZILLA』 - 冒険野郎マクガイヤー
  • このゾンビ映画を作ったのは誰だ!:『ワールド・ウォーZ』と『ウォーム・ボディーズ』 - 冒険野郎マクガイヤー

    雄山「中川、今日の映画はなんだ?」 中川「『ワールド・ウォーZ』にござります」 雄山「ほう。有名なゾンビ小説映画化だな。モキュメンタリーならぬ架空のオーラル・ヒストリー形式で、ゾンビ発生による世界的危機“世界ゾンビ大戦”を乗り越えた時点から語るという、なかなかに考え抜かれた小説だったな。映画も楽しみだ」 WORLD WAR Z 上 (文春文庫) マックス ブルックス Max Brooks 中川「この中川、雄山さまの好みは熟知しておりますゆえ」 雄山「ハハハ、こやつめ。それでは、観てみるとするか」 二時間後 雄山「……このゾンビ映画を作ったのは誰だあっ!」 中川「先生、どうか落ち着いてください」 雄山「だから私はこんな下衆なシネコン映画を観るのは嫌なんだ! 人に金と時間を払わせておいて、こんなものを観せるとは!!」 雄山「ええい、我慢ならん。監督を呼べ!」 マーク・フォースター「わ……私で

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  • パヤオ勃ちぬ:『風立ちぬ』 - 冒険野郎マクガイヤー

    かつて庵野秀明は『紅の豚』について「全裸の振りして、お前、パンツ履いてるじゃないか!」「おまけに、立派なパンツ履きやがって!」と評した。その庵野秀明が主演声優として参加した『風立ちぬ』を観たのだが、宮崎駿の最高傑作ではないかと感じた。宮崎駿がパンツを脱いでいるところが良い。パヤオの立派なパンツに隠されていたチンコは、意外にもデカかったのだ。 『風立ちぬ』はとにかくエロい映画だ。「右手がメカで左手は美少女、そして口からは説教」*1が宮崎アニメの特徴であるが、作のメカニックと美少女はとにかくエロい。単にキスシーンが多くて初夜のときめきが描かれているからとか、飛行シーンが美しいからという理由からだけではない。ヒューマンビートボックスすれすれのとんでもない手法で作られたSEが単なるメカニックである飛行機や自然現象である地震を生き物のように描いているという理由もあるが、どちらのエロさも死と結びつい

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  • ウルトラマンじゃなくておれが泣く:『ウルトラマンが泣いている』 - 冒険野郎マクガイヤー

    あちこちで話題の新書『ウルトラマンが泣いている』を読んだのだが、暴露というよりも「嗚呼、やっぱり」感が濃厚に漂うだった。 ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書) 円谷 英明 著者の円谷英明は初代社長 円谷英二の孫であり、二代目社長 円谷一の息子にあたる。シャイダーを演じた円谷浩の兄にあたる。 書では前書きと目次の後、円谷一族三代の家計図がわざわざ示される。何故か。書で記されるのは、祖父 英二と父 一の業績への賛辞、そして叔父であり三代目社長を務めた円谷皐の放漫&ワンマン経営への呪詛、その後社長を継いだ兄 昌弘と著者がどれだけ奮闘しても経営を立て直せなかった苦悩、そして社内クーデターと外部資による会社乗っ取り……等々である。更にその結末は、書の帯に書かれた一文通りだ。 つまり書で描かれるのは、円谷ファミリーによる勝者無き覇権争いなのだ。 著者の叔父 皐に

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  • ババァたちの『エイリアン2』:『デンデラ』 - 冒険野郎マクガイヤー

    昨年、たいへん面白かった映画の一つに『十三人の刺客』がある。三池崇の映画は面白いのもあれば、つまらないものもあり、『十三人〜』が面白かった理由は監督以外にあるのではないかと考えるのは自然なことだ。 そんなわけで、『13人〜』の脚を務めた天願大介の新作が公開されると聞き、『デンデラ』を観に行ったのだが、とんでもない怪作だった。『スカイライン』以上に賛否両論なネット上の反応も、もっともだと思った。「姨捨山には続きがあった」なんてキャッチコピーがついているのだが、実際はババァが主役の『エイリアン2』みたいな映画だと思ったよ。 この映画には何十人ものババァが登場するのだが……どのババァもキャラクター造形が良い。物語を説明する為には、とりあえずババァ三人ほどのキャラを覚えて貰えれば良いと思う。 まずは主人公のババァ――浅丘ルリ子演じる佐藤カユだ。 映画はいきなり姥捨のシーンから始まるのだが、カユが

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  • 『踊る』=平成ライダー説: 『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』 - 冒険野郎マクガイヤー

    自分はだいたい映画を週に一のペースで観ているわけですよ。一年に換算するとだいたい50くらい。一説によるとシネフィルと呼ばれる、或いは自称する為の最低ラインは年間100らしいので、中途半端な映画オタと考えてくれて間違いない。 そんな映画半可通が今まさにネタとして語りまくり、こき下ろし、ディスりまくる映画といえば『踊る大捜査線 THE MOVIE3』だ。 だが、自分はこの映画、というかこのシリーズ、結構好きなんだよね。 カネよりも時間が惜しいので、基的にどう考えてもつまらなさそうな映画は観ないと決めている。だから『アマルフィ』も『ALWAYS』も未だに観てないし、将来観る気も無いし、『DRAGONBALL:EVOLUTION』を観るくらいならば、アニメの方の映画版*1を観た方が良い、というスタンスだ。そんな自分が何故『踊る大捜査線 THE MOVIE』を観るのかというと、やっぱり、面白

    『踊る』=平成ライダー説: 『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』 - 冒険野郎マクガイヤー
    emiladamas
    emiladamas 2010/07/10
    正直に言えば最初のテレビシリーズは好きで観てた。あれに限ればよく出来てると思うのだけど。
  • ヴィカス、お前は神にも悪魔にもなれる!:『第9地区』 - 冒険野郎マクガイヤー

    District 9 [DVD] [Import] 『第9地区』を観たのだが、期待以上の面白さだった。この映画、色んな人が熱く語ってるのも分かるわー。 まずさ、どうみてもクリーチャーで外骨格で子どもとか襲いそうな宇宙人が、南アフリカの難民キャンプで地球人に蔑まれているという発想が良い。我々が宇宙人に夢中になるのはそれを通して地球人のことが――自分たちのことが理解できるからなのだが、ショッカーの改造人間失敗作みたいなディストリクト星人*1が地球を侵略するかと思いきや、宇宙船の中で息も絶え絶え、難民キャンプで20年も困窮に喘いでいるという皮肉たっぷりな構図の時点でもう100点をつけたい。 しかもこのディストリクト星人が、石原慎太郎がホームレスをダンボールハウスから追い出すみたいな理由で、上から目線丸出しの小役人に住んでるバラックから追い出されるんだよね。「SFは絵だねえ」という宇宙軍大元帥の有

    ヴィカス、お前は神にも悪魔にもなれる!:『第9地区』 - 冒険野郎マクガイヤー
  • 日本オタク大賞2009 - 冒険野郎マクガイヤー

    しっかりチケットをゲットできたので、今年もオタク大賞に行ってきた。例年通りのオタ的バカ話の連続で楽しかったよ。やっぱりオタク大賞はお笑いイベントだな。 ただ、例年はCS放送があったのだが、今回は大人の事情により無し、その代わり、今月末にニコニコ動画のロフトプラスワンチャンネルにて放送されるのだという。CSよりもこっちの方が観易いって人が多いかもしれないな。 ロフトチャンネル - ニコニコチャンネル:社会・言論 登壇したのは司会の藤津亮太、東海村原八、志田英邦、前田久、奈良崎コロスケ、鶴岡法斎の6人。 今年も、まず各出演者がそれぞれ選んだ2009年のトピックについて皆で語り、その後大賞を決めるという進行だった。 いつも通り、自分にとってもの凄く面白かったり、印象的だったものについてメモとしてまとめたい。 私なりのバイアスがかかったまとめ方なのでご注意を。特に、発言の時系列はかなり変えている。

    日本オタク大賞2009 - 冒険野郎マクガイヤー
  • オタク大賞R5〜オタクはつらいよ・望郷編〜2009年のロボットアニメ その1 - 冒険野郎マクガイヤー

    もう先週のことになるのだが、オタク大賞R5に行ってきた。浅井真紀がゲスト出演したR3が予想外に面白く、これは毎回行かねばと考えたものの、家族旅行とカブったR4は観られなかったので、ようやくの観覧となる。 オタク大賞R3:その1 浅井真紀とは何者か - 冒険野郎マクガイヤー@はてな オタク大賞R3:その2 2009年第一期のオタクニュース - 冒険野郎マクガイヤー@はてな 今回のテーマは京田知己をゲストに迎えての「2009年のロボットアニメ」と、自分的にストライクど真ん中な内容であった。出演は藤津亮太・東海村原八・前田久・前島賢の4名。誰も彼も早口でインテリジェンスなツッコみと喩え話とバカ話を披露していたのだが、オタク大賞初参加である前島賢がやけにこの種のお笑い系トークイベントに馴れているな〜と思ったら、しゃべり場の人だったんだね。 真剣10代しゃべり場卒業生スペシャルに前島賢(id:che

    オタク大賞R5〜オタクはつらいよ・望郷編〜2009年のロボットアニメ その1 - 冒険野郎マクガイヤー
  • 「岡田斗司夫の ひとり夜話2」その2 - 冒険野郎マクガイヤー

    前回の続きです ガンダムの話-1 僕は勝間和代を「師匠」と呼ぶほど尊敬しているのだが、この前出した新書「目立つ力」のオビに驚いた。 目立つ力 (小学館101新書 49) インターネットにつながっていると、私は、まるで機動戦士ガンダムでアムロがモビルスーツを操っているような気分になります。インターネットを自己表現に使わない人生など、私にはもう考えられません。ぜひ、みなさんもこの感覚を一刻も早く共有し、あなたも人生のモビルスーツを手に入れて下さい ついに勝間さんが俺たちをターゲットにしてきた!(笑) 勝間さんのこれまでのターゲットは女性、それも理屈民族の女性だった。しかし、それも飽和状態に達してきた。そこで「自己実現」や「豊かさ」を「モビルスーツ」に置き換えることで、女性向けのを俺たち向けにアレンジしてきた。多分、編集者がアドバイスしたのではなかろうか? これは勝間さんにとってのイメージチェ

  • 小泉ウルトラマンキング問題について - 冒険野郎マクガイヤー

    公開日がライダーと完全にカブっている「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説」であるが、ウルトラマンキングの声を小泉純一郎元首相が演じることがアナウンスされた。 http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK200910130035.html これってウルトラ・シリーズの根幹を揺るがしかねない大問題だと思うんだよ、私はさ。でも、ググってみても特に大騒ぎしてる人は見当たらないので、私が大騒ぎするぞ。 ウルトラヒーローシリーズ11 ウルトラマンキング NEWパッケージ そもそも過去にウルトラマンキングの声をアテた声優は二人いた。マスオさんやジャムおじさんで御馴染み増岡弘、そしてガーゴイルや冬月コウゾウ役で平野耕太から「キヨムー」と仇名をつけられた清川元夢。増岡弘は73才、キヨムーは74才。二人とも大ベテランで、演技力は言わずもがなだ。 Koizumi―小泉純一郎写真集

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