ベテラン・ロデオライダーのジャスティン・コリー・リチャード氏(Photo by Diwang Valdez for Rolling Stone) 「ロデオをやってなかったら、俺は腑抜けだっただろうな」とジャスティン・コリー・リチャード氏。リル・ナズ・Xのラップカントリーがヒットしたおかげで、ベテラン・ロデオライダーは新たな成功の道を歩み始めた。 リチャード氏はイーストロサンゼルス郊外の某酒場に座っていた。人気はなく、数人の常連客と、今しがたバーカウンターの我々の隣に座った常連客がもう1人だけだ。36歳のリチャード氏はヒューストン出身のアフリカ系アメリカ人で、プロのロデオライダー。西部劇からそっくりそのまま飛び出してきたような恰好をしていた。ブーツカットのジーンズに、装飾のついたバックルのベルト。履きこなした泥まみれのカウボーイブーツで堂々と歩く。ブーツは、拍車がついている以外これといった装