本連載の最終回となる今回は、データベースの論理障害をテーマとして取り上げます。データベースエンジニアの仕事としては、これまでの連載で紹介してきたデータベース設計について取り上げられることが多いのですが、論理障害を含むデータベース運用設計は、システムの設計開発より圧倒的に長い保守運用期間を乗り切るために非常に重要な工程です。 今回のタイトルからも連想されるとおり、当初は「さまざまな方法で本当にデータベースを壊して障害状態を観察し、そこからの復旧作業を疑似体験する」というデータベースの物理障害からの復旧、いわゆるバックアップとデータベースリカバリを予定していました。 しかし、近々のハードウェア事情を見ると、高性能化、低価格化が進み、安価に冗長性を持った環境を用意できるようになり、ハードウェア障害が直接データベース障害の原因になるケースが少なくなりました。また、OSやDBMSなどのソフトウェアの