印刷 栃木県警那須塩原署は2日、那須塩原市豊町のめっき会社「田中鍍金(めっき)工業」から、プラスチック容器に入った毒物のシアン化カリウム(青酸カリ)500グラムがなくなったと発表した。約2500人分の致死量にあたるという。同署は周辺を捜索するとともに、社員に事情を聴いて盗難か紛失かを調べている。 同署によると、同社はシアン化カリウムを社内の1階保管室で管理していたが、先月31日に毒物の取り扱い責任者が在庫を調べたところ、15本あるはずの容器が14本しかなかった。社内で調査をしたが容器の行方がわからなかったため、2日午前に男性社長(61)が同署に届け出た。同社は銀めっき加工にシアン化カリウムなどを使用していた。 なくなったシアン化カリウムは昨年12月10日ごろに入荷し、作業で使う際に取り出していたが、正確な在庫管理は先月31日までの約1カ月半していなかったという。同署は保管室のかぎや在