霞が関が「おかしい」とは思っていなかった ――霞が関で働き始めて、最初に「この働き方はおかしいな」と感じたのはいつ頃のことでしたか。 千正 実は入省してからずっと、そこまでおかしいとは思っていませんでした。というのも、僕が入省したのは20年ほど前(2001年)で、その頃は民間企業もブラックなところが多かったんです。霞が関も異常でしたけど、民間企業に就職した同級生たちも夜遅くまで働いていたし、土日や休日に出勤するのも当たり前でした。だから、それほど気にしてはいなくて……危機感を持ちはじめたのは、この2年くらいですね。 ――そこで何が変わったんでしょうか。 千正 数年前から、退職する若手が増えているというのは話題になっていました。ただ、それだけでは「すぐに組織が崩壊する」という感じではなかったんです。でも、バリバリ働いていた中心選手の管理職や中堅の課長補佐の中にも、倒れる人、家庭を壊しそうにな
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