「飲み会の席でたまにまじめな話をすると、『何、熱く語ってるの〜』とちゃかされて終わる」というような嘆きを聞いたことがある。そういえば、日常の暮らしの中で、まじめに意見を交換する場はあるだろうか? 新宿にある喫茶店「名曲喫茶 新宿らんぶる」で毎月第2火曜の夜に開かれる「哲学カフェ」は、まさにまじめに熱くなれる場。今まで議論してきたテーマは、愛、本音と建前、香り、空気を読む、宗教など。20〜70歳代の男女、学生から会社員、主婦などテーマも年齢にもジャンルはない。 「さまざまな人たちが心を開き、自由に語り合う場を作ることを目的として始めた」と発起人の立教大学名誉教授の横山紘一(こういつ)さん。テーマは当日に発表、この日は男女の恋愛観について。参加した早稲田大学2年の藤田晃紘さんは「いろんな人の意見を聞いて、自分を見つめ直すよい機会と思った」と話す。