東京大と筑波大が、導入時点で国内最高性能となるスーパーコンピューターを今年末に共同で導入することを決めた。理化学研究所が持つスパコン「京(けい)」の約2倍の計算速度の見込みという。 東大柏キャンパス内の情報基盤センターに両大学が設置する。温暖化や地震被害予測などのシミュレーション研究での活用のほか、公募による民間企業のプロジェクトで利用する。12月に試験稼働し、来年4月から本格運用に移る予定。10日に両大学が発表した。 国内のスパコンを巡っては、理研や文部科学省が2020年稼働を目指し、京の後継機「ポスト京」の開発を進めている。当初、京の100倍の計算速度を目標にしていたが、省エネ性と使い勝手を考慮する設計に見直し、100倍に達しない見通し。 東大情報戦略課は年末に導入するスパコンについて「ポスト京の稼働までの、重要なスパコン資源として期待できる」としている。(山崎啓介)