彼は死んだ。そして生まれ変わった。地球とよく似ている、しかし確かに異なる世界へ。 弱小貴族家の次男ヴィルヘルムとして第二の人生を謳歌しながら、しかしその平和な日々は唐突に終わりを告げる。 老いた帝国はある日呆気なく崩壊し、貴族たちは生き残りをかけて企み、結び、そして戦う。ヴィルヘルムの故郷も否応なしに動乱の時代へと引きずり込まれていく。 そしてヴィルヘルムは気づく。望む人生は、求める平穏は、自らの手で掴みとるしかないのだと。 「国を作ろう。大切なもの全てを、守り抜けるほど強い国を作ろう」 受け継いだ家紋、アクイレギアの花の意匠。その旗の下に楽園を築くため、ヴィルヘルムは道を切り開く。