フロリダ州タラハシーの集会で展示された禁書処分対象の本。性的少数者(LGBTQ)や性的暴力に関する本、セックスを描写する本などが米国各地の公立学校図書館から撤去されている=2023年3月21日、Agnes Lopez/©The New York Times
北京オリンピックが2月4日に開幕する。世界屈指のアスリートたちが熱戦を繰り広げる中、忘れてはならない問題がある。 新疆ウイグル自治区での人権問題だ。この問題に家族が巻き込まれたという日本在住のウイグル出身の男性は「私たちの日常平和を破壊しておきながら、何事もなかったかのように開かれるオリンピックには反対」と訴える。 新疆ウイグル自治区は中国北西端にあり、中央アジアなどに隣接している。中国の行政単位(省または自治区)としては最大の面積で、約2500万人が住んでいるとされる。多様な少数民族が暮らしてるが、最も多いのがウイグル族だ。18世紀半ばに清朝が征服して以降、今の中国に属している。2009年に広東省の工場で漢族がウイグル族を襲う事件があり、自治区のウルムチでウイグル族が抗議デモをしたところ、治安部隊と衝突。これをきっかけに当局の締め付けが強まり、ウイグル族を「テロ分子」「分離独立派」なとど
ソ連が崩壊してから12月25日で30年になる。史上初の社会主義超大国としてアメリカと世界を二分し、冷戦を繰り広げたが、経済の悪化や、政権弱体化を招いたゴルバチョフ氏の改革などにより、1991年に消滅した。 物不足、厳しい情報統制…そんなイメージが強いソ連だが、実際はどうだったのか。1980年代末から崩壊までのソ連で子ども時代をすごし、現在は日本で声優として活躍しているジェーニャさんに「私が生きたソ連」を語ってもらった。 ソ連の記憶について語る声優のジェーニャさん ――ソ連での暮らしぶりを教えて下さい。 私はシベリアのノボシビリスクという都市で生まれたんですけど、父が軍人だった関係でリャザンやゴーリキー(現在のニジニノブゴロド)など転々としていました。 ものは少なかったですね。それはあとから分かったことで、当時は普通だと思っていました。商店に行っても、陳列棚が空っぽの記憶しか残っていません。
SNSで不適切な投稿をしたとして、仙台高等裁判所の岡口基一裁判官が国会の弾劾裁判所に訴追されました。 罷免判決を受ければ、岡口氏は裁判官を辞めるだけでなく、法曹資格も失うことになります。 SNSでの発言をめぐって弾劾裁判にかけられるのは前代未聞であり、三権分立を揺るがすとして多くの法曹関係者から反対の声が上がっています。問題点と国民に与える影響について論じます。(弁護士・亀石倫子) 弾劾裁判とは 弾劾裁判とは、国会に設置された裁判官弾劾裁判所が、身分にふさわしくない行為をした裁判官や、職務上の義務に違反した裁判官を辞めさせるかどうかを判断する裁判です。 裁判官は、公正な裁判を行い国民の権利を守るという重要な役割を担っているため、国会や内閣から圧力を受けたり、特定の政治的・社会的な勢力から影響を受けたりしないように、憲法で「裁判官の独立」が保障されています。 その例外が弾劾裁判です。憲法で身
JR東海の子会社にあたる旅行会社「JR東海ツアーズ」(本社・東京)が、「訪日外国人が少なく風情ある各地へのご旅行を、ぜひこの機会に」などと記載した旅行チラシを公開し、ソーシャルメディアで「外国人差別だ」などと批判を受けていたことが分かった。 同社は10月15日、「大変ご不快な思いをさせてしまうような内容」があったとして公式サイトで謝罪した。 JR東海ツアーズ総務人事部によると、チラシは新横浜支店が作成。9月29日から公式サイトで電子版を掲載し、10月上旬には支店周辺の住宅のポストに入れる形で、少なくとも数万枚のチラシを配ったという。 チラシは「新横浜駅近隣にお住いのお客様へ」と題し、「訪日外国人が少なく風情ある各地へのご旅行を、ぜひこの機会にご検討されてはいかがでしょうか」と、以下(全文)のようにPRしていた。 新横浜駅近隣にお住いのお客様へ 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げ
東京都知事選を翌日に控えた7月4日、土曜日の昼下がり。私は、ある学生団体が主催するオンライン討論イベントに招かれた。テーマは民主主義。日本政府のコロナ対応はうまくいったと思う? 明日の都知事選、どんな視点で投票するんですか? 全国各地から参加してくれた若者たちと意見を交わすうち、都内の大学に通う4年生の男子学生(23)の発言に、メモを取る手がとまった。 「ぼくは選挙に行くとき、候補者の主張を調べはします。でも、どうしても距離を感じてしまうので、多数派から支持を得ている人に投票するようにしています」――。 え、どういうこと? 理由はこうだった。 子育て、年金、医療、働き方……各候補が様々な政策を主張するけれど、どれも「自分ごと」に感じられない。でも、選挙に行かなきゃ大人じゃない。国民の義務を果たしていないと言われたくない。そんなあやふやな考えの自分の1票が変な影響を与えないよう、せめて
代々木公園の入り口は、多くのイラン人でごった返していた=西山毅・写真/文 「東京のキャバブのけむり」(ポット出版発行、径書房発売)より ■欧州に渡った 2人の明暗 2001年秋から04年春までテヘランで暮らした私にとって、イラン人は親日家という印象が強い。だれもがテレビドラマ「おしん」(*1)を知っているし、「ヒロシマ」を口にする。 (*1)1983年~84年に放映されたNHKの朝ドラ。戦中、戦後の混乱期を生きる女性を描いた。イランではイラクとの戦争中に放送されて共感を呼び、放送中は街から人影が消えるほどの人気に。 それだけに、1990年代初めに起きたことが心のどこかにつかえていた。当時、メディアは「公園がイラン人に占拠された」とセンセーショナルに報じた。変造テレホンカード(*2)や薬物取引など犯罪がらみの報道ばかり目立った。 (*2)公衆電話用のプリペイドカード。国際電話ができるカード式
日本でCMや広告が差別的だと話題になり炎上することがしばしばあります。そのたびに、「日本では、企業側のジェンダーの平等に関する意識がまだまだ低い」などの批判の声が挙がります。でも企業がときに差別問題に疎いのは何も日本に限った話ではなく、海外の企業でもそういった問題は見られます。今回は、ドイツのDIY企業「HORNBACH AG」がアジア女性を差別的に描く動画を流し問題になっています。「白人」それも「一部の白人男性」の視点しか取り入れず、東洋人女性を明らかに見下した内容の動画を流したことで、ドイツでも本当の意味での多様性への道のりはまだまだ遠いことがわかります。 問題となったのは、以下のオリジナル動画です。 登場するのは庭仕事で汗をかいている5人の白人男性です。庭仕事の後、彼らの汚れた下着は真空パックされます。日本人とも思われる女性(動画ではわずかですが、「春の匂い」と「日本語」が映りこんで
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く