“きのふの夕焼は実によかつたと思ふ。[…]雲の幾流れは、緋になびき、なびきて朱となり、褪紅となり、灰銀をさへ交へたやはらかな毛ばだちの樺となり、また葡萄紫となつた”

uasiuasi のブックマーク 2014/12/14 14:37

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北原白秋 日本ライン

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