文化の盗用、あるいは文化の収奪と訳される「Cultural Appropriation」という概念が注目を集めている。 6月25日、アメリカの著名セレブであるキム・カーダシアンが「Kimono」と名付けた下着ブランドを発表、商標の申請をおこなったことで批判を呼んだ。カーダシアンは7月1日にブランド名の変更を明らかにしたものの、最近ではアリアナ・グランデが「七輪」というタトゥーを入れたことや、モデルのカーリー・クロスが雑誌『VOUGE』において日本をモチーフにした撮影をおこなったことも、文化の盗用により批判を浴びていた。 いったい文化の盗用とは何であり、何が問題視されているのだろうか? 文化の盗用とはなにか 文化の盗用とは、マイノリティーの文化を不当に搾取したり、盗用することを指す。文化というのは基本的に混じり合ったり溶け合ったりするが、この概念は「文化の交配」そのものを批判するのではなく、