昨年10月に長崎市の公会堂前交差点で起きた路面電車の脱線事故から1年余りが過ぎた。現場のレールを交換し、今年6月に運行を再開したが、その10日後に再び脱線。運行会社の長崎電気軌道や運輸安全委員会が調査を進めているが、いまだ事故原因は特定できていない。現場を通る路線は約1年間、運休が続く異常事態となっている。 【画像】路面電車に「万年さつまおごじょ」さんへの感謝伝える文書 鹿児島 「年内の運行再開は難しい。またレールを交換するとしたら、発注や工事で半年は動かせない」。長崎電気軌道の担当者は、なかなか原因を突き止められない現状に、いら立ちを募らせる。 最初の事故は昨年10月11日夜に発生。右カーブを走行中、後部車輪がカーブの外側へ約16メートル脱線した。 事故調査の一部を担ったJRグループの鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)は、レールの内側でガードレールの役割を担う「内軌クロッシング」が