量子もつれを利用した「量子通信」では、完全な秘匿性を確保して情報のやり取りができる。光ファイバーを使う量子通信システムには通信距離に数百キロという制限があるが、新たに開発された機械式ナノデバイスを利用することで、大陸規模の量子通信が可能になる見通しだ。 by Emerging Technology from the arXiv2017.11.17 25 18 7 0 量子力学の奇妙な法則のおかげで、宇宙のある部分から別の部分へ完全な秘匿性を保ったまま情報を送ることができる。情報を盗聴しようとしても原理的に不可能だ。そのため政府や軍隊、銀行などは、この技術の進展を心待ちにしている。 実のところ、基本的なシステムはすでに存在する。現行の量子通信システムでは、2つの地点を光ファイバーで直接つないで、それを利用している。しかしファイバーが光を吸収してしまうため、量子情報を送信できる距離には数百キロ
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