ペリー来日理由1 捕鯨産業の補給基地として日本が必要 今では反捕鯨国になっているアメリカからは想像もできませんが、1850年代のアメリカでは捕鯨は一大産業になっていました。 クジラは、鯨油が灯油、工業用グリセリン、潤滑油、石鹸、皮革産業で必要不可欠それにクジラの髭は当時の欧州で大流行していた膨らませたスカートクリノリンの骨組みの原料であり、またプラスチックが無かった時代には工芸用品として盛んに利用されました。 17世紀の後半にマッコウクジラに良質な鯨油が取れると分かると、北米沿岸で商業捕鯨が盛んになり、瞬く間に近海のクジラ資源を枯渇させます。そこで、アメリカは捕鯨船を大型化し、クジラを取って油と髭と骨などを得て樽に詰め、肉は全て捨てるというやり方で長期間操業するアメリカ式捕鯨を完成させていきます。欧州の捕鯨船は、どんどん大型化し世界中の海を巡ってはクジラを獲ります。やがて船は蒸気船になりま