「動いていると開かない」と「開いていると動かない」の差 - 日経ものづくり - Tech-On!2006年6月3日に東京都港区のマンションで発生したエレベータ事故は，その原因究明の結果によっては，多くのエレベータで採用されている安全装置の仕組みに影響を与える可能性があります。今回の事故原因がエレベータの設計，製造，メンテナンスのどこにあったのかを明らかにすることはもちろんですが，再発防止を考えた場合には，装置単体や同一機種，同一メーカーだけでなく，他メーカーも含めたエレベータ一般でも改良が必要になってくるかもしれないからです。 今回の事故に関して現時点で明らかなのは，かご側および乗り場側の扉が開いたままでカゴが動いた，ということです。建築基準法には「かご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じていなければ，かごを昇降させることができない装置を設けなければならない」（令第129 条の10）とあります。 事故を起こしたエレベータの安全装置の具体的な構造については不明ですが，扉の開閉を検知し，
