「武器製造業者」(A・E・ヴァン・ヴォークト 東京創元社 1967) 「イシャーの武器店」(同上 1966) 訳は沼沢洽治。 両方とも創元SF文庫。 表紙がとてもカッコイイ。 ジャンルとしては、スペース・オペラ。 「スター・キング」を読んだ勢いで手にとってみた。 まずは「武器製造業者」。 が、これがじつに読みにくい。 冒頭を引用してみよう。 「ヘドロックは、もうスパイ光線のことなどほとんど眼中にない。あい変わらずスパイ光線は輝きつづけ、スクリーンにはイシャー宮殿会議室の情景がくっきり浮かび上がっている。冷然とした表情の若い女性が玉座にすわり、男たちがその女性がさし出す片手の上に、うやうやしく頭をかがめる。一座の声もはっきりと聞きとれ、万事前と同じ情景だった。 が、ヘドロックは、このきらびやかな大広間、そこに繰りひろげられる殿上風景には、いっさい興味を失っていたのである」 …… うーん、ツラ