故あってカンボジアに行ってきた。タイとの国境に位置するクメール王朝の寺院「プレアヴィヒア」を訪れるツアーに同行したのである。 カンボジアといえば、中世にインドシナ半島で多大なる繁栄を極めたクメール王朝の都城「アンコール・トム」やその栄華の象徴である巨大寺院「アンコールワット」などの『アンコール遺跡群』がつとに有名だ。 その観光の拠点であるシェムリアップは世界中からの旅行者で賑わっており、一大観光都市として発展中である。町の中心部には高級ホテルが林立し、世界各国のレストランが軒を連ねている。物価も高い。 一方で、今回訪れたプレアヴィヒアはシェムリアップから遠く離れたカンボジアの北の果てに位置している。その道中で見た村々は、外貨で潤うシェムリアップとは全く違う、まさに等身大のカンボジアというべき光景であった。 1981年神奈川生まれ。テケテケな文化財ライター。古いモノを漁るべく、各地を奔走中。