富野由悠季原作・脚本・総監督による劇場版「Gのレコンギスタ」(「Gレコ」と略)が完結した。2016年に放送されたテレビアニメ全26話を全5部作としてまとめ直したもので、「IV 激闘に叫ぶ愛」「V 死線を越えて」とクライマックスの最終2部は一挙公開である。 テレビ版ブルーレイソフト各巻の解説書に寄稿し、締めくくりの富野由悠季監督インタビューも担当したから一度終わっている気になって油断していた。ところが今回の連続公開で、「実は何にも分かっていなかった」と気づかされてしまった。題名の「レコンギスタ」の元になった「レコンキスタ」、つまり8世紀から800年にも及ぶイベリア半島再征服活動についても、調べてみたくなった。つまり「刺激を受けたら、自分で疑問を持ち、積極的に調べて考えてみることが肝要だ」と思わされたのである。これは富野監督が「子どもに向けた」と語った真意でもあろう。 もともとテレビ全話の脚本