SF作家、会社員(外資コンサル会社のマネージャー)。単著に長篇『構造素子』 (早川書房)、評論集『すべて名もなき未来』(晶文社)。その他文芸誌などで短編小説・批評・エッセイの執筆。ベンチャー企業Anon Inc.のCSFO(Chief Sci-Fi Officer)を務める。 https://twitter.com/rrr_kgknk https://note.com/kyosukehiguchi 原点は音楽だった。書くことが得意だと気づいたきっかけ ー樋口さんは企業に勤めながら執筆活動もされていますが、もともと小説家志望だったのでしょうか? 樋口:いえ、もともとやりたかったのは音楽です。中高時代に音楽活動をしていたのですが、自分で曲をつくりたくなったときに、「いい歌詞を創作するためには、いい文章にたくさん触れるべき」と思い込んで、小説を読みはじめたんです。そしたら、面白さに気づいて、そこ