近ごろでは、オタクという言葉の大衆化にともない、若者たちの間では、自身がオタクであることを公言したり、また、オタクであることを自身のアイデンティティとして、他人とのコミュニケーションに用いる事が一般的になってきている。自分が好きなモノを他人に肯定してもらえる、そして好きなモノが同じ人たちのコミュニティに身を置きたい、という動機の下でSNSを用いて他のオタクと繋がりをもつ人は増えている。なかには、「今日から○○オタクを始めました」1と宣言し、他のオタクたちの輪に入ろうとする積極的な若者も増えている。筆者自身、以前のレポート2で、若者のオタク3が、これらオタクのコミュニティに入ることに対するリスクについて警鐘を鳴らした。詳細についてはそちらを参照されたいが、簡潔に言えばオタクという言葉が多様化したことにより、オタクという言葉を使う事やコミュニティに参加すること自体のハードルは下がったものの、そ