生き残っていく理論が物理となる――宇宙と相対性理論の最前線 『ブラックホール・膨張宇宙・重力波』著者、真貝寿明氏インタビュー 情報 #新刊インタビュー#ブラックホール#重力波#相対性理論 アインシュタインが一般相対性理論を発表して今年で100年になる。時間と空間の捉え方を覆したこの理論は、宇宙の膨張やブラックホール、重力波の存在を予言し、今日も数多くの宿題を残している。『ブラックホール・膨張宇宙・重力波 一般相対性理論の100年と展開』(光文社新書)の著者である理論物理学者の真貝寿明氏にお話を伺った。(聞き手・構成/大谷佳名) ――先生のご専門である理論物理学は、どのような学問なのですか? 数学を用いて自然現象を表してゆくのが物理学ですが、その中でも特に、実験や観測に先行して理論を構築し、自然現象を予想したり説明しようとするのが理論物理学です。そしてそれらの多くの理論が後に観測や実験で淘汰