『少年検閲官』北山 猛邦 (著) 創元推理文庫あらすじたった一人の肉親である父親を亡くし、一人で旅を続けている十四歳の幼年、クリス。 ロンドンからこの町へとやってきたクリスは、森にいる「探偵」と呼ばれる存在を耳にする。 探偵は森へやってきた者の命を奪い、また町の家の扉や壁に赤い十字架のような印をつけるという。 そんな中、クリスはミステリを検閲するために教育された少年・エノに出会う。 森で発見された首なし死体や、家につけられた謎の印を探ろうとするクリスだが…。 本のない世界で起こる殺人事件何十年も前に行われた一斉梵書により、全時代の野蛮な思想は絶たれ、あらゆる凶悪な犯罪はなくなったことになっている世界。 しかし、クリスが訪れたこの町では「探偵」と呼ばれる存在がいて森に迷いこんだ大人を殺し首を切り取るのだ、と言われています。 しかし、クリスが知る「探偵」は事件を解決に導く人間です。 町の人々は