「チベット問題はダライ・ラマ法王に関する事項のみである」と中国の高官が述べた、との報道が脚光を浴びておりますので、我々はこの機会に《チベット問題は600万人のチベット人の未来についての問題であり、ダライ・ラマ法王に関するものではない》ことを再度、明白にさせていただきます。 事実、1981年に中国が五項目の提案を作った際には、「ダライ・ラマは、1959年以前と同様の政治的地位と生活環境を享受する」という条項が含まれておりましたので、ダライ・ラマ法王は中国指導部に対して「差し迫った問題は600万人のチベット人の安寧についてである」と明確に断言され、ダライ・ラマ法王個人については中国中央政府に何も求められませんでした。 ダライ・ラマ法王は1969年以降、ダライ・ラマ制度の継続さえもチベットの人々が決める問題であるとしておられます。 1992年、ダライ・ラマ法王は、「チベットが真の自治を得、そこに