食品大手ミツカンの創業家が、複数の訴訟で被告になっている。創業家次女と結婚していた元娘婿の中埜大輔氏が、長男の出生後に離婚を強要され子供と引き離されたとして、創業家を訴えている。原告は一審などで続けて敗訴しているが、裁判では創業家の「男児を世継ぎにしたい」という異様な執着が明らかになった――。 【写真】ミツカン本社前で抗議活動をする中埜大輔氏。看板には「ミツカンは親子引き離しをやめろ!!」とある。 ■ミツカンに対し1億円の賠償を求めていた 東京地裁709号法廷はその日、傍聴希望者で満席となっていた。8月10日13時30分すぎ。予定より15分ほど遅れて、海外でも注目されていた訴訟の判決言い渡しはわずか数分だった。「原告の請求はすべて棄却する」。傍聴席からはどよめきが流れた。 勝訴した被告は、「味ぽん」などで知られる老舗食品メーカーの「ミツカン」(ホールディングスなど2社)。原告は、ミツカン創
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