「対馬は、はるか古代から韓国の領土」 「我が韓国と北朝鮮が力を合わせれば、必ず対馬を『取り戻せる』はず……」 そんな荒唐無稽な内容の小説が、いま韓国でベストセラーになっている。 タイトルからして凄い。『千年恨 対馬島』だ。朴槿恵大統領は「韓国が被害者という立場は千年不変」と演説していたが、対馬もこの「千年恨」のターゲットらしい。「朝鮮半島の『左足』である対馬を取り戻せ」と主張、その「奪回」作戦を描く。 金正恩と朴槿恵がタッグ、なすすべない安倍首相… 物語の主人公は、在日コリアンの自衛隊員キム・ソンジンだ。帰化して日本人「松野左近」を名乗るが、隊内では露骨な昇進差別を受けていた。しかし父の自殺をきっかけに鬱憤が爆発、同僚たちの前で放尿して停職処分にされ、「対馬奪回部隊」を名乗る韓国軍人たちにスカウトされる。 キムたちは「日本に奪われた」対馬を取り戻すべく、朴槿恵大統領の密命による「第4次