ascii.PC 連載 コンピュータのき・も・ち ――あるいは How to be an Computer Otaku 連載第3回:コンピュータの孤独と虚無 (ascii.PC 2001 年8月号) 山形浩生 前回はそもそもコンピュータというものを、初心者に近い一般人がどう認識しているか、という話をした。こう、キーボードとディスプレイが直結しているような感覚が多くの人にはあって、まずそこから一歩退いて、その間にいる何かを認識することがだいじだ、という話。 というわけで、今回はその間のところにじわじわ入っていく。まずはその全体からだ。 コンピュータの気持ちになるのは、実は簡単だ。そのためのカギとなる感情は、疎外感と孤独と虚無だ。これを理解するには、コンピュータってのが実際にどんな状況におかれているかを想像してみるだけでいい。 ちょっとやってみよう。暗い部屋に一人で閉じこめられて、目の前にわけ