中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会がこのほど、環境保護法の改正案を可決した。同法制定以来、25年ぶりの大幅改正で、罰金制度の強化や環境関連訴訟の条件緩和などが新たに盛り込まれている。中国のメディアは「史上最も厳しい改正」と高く評価しているが、果たして今回の改正によって中国の環境汚染は大幅に改善するだろうか。 環境汚染の悪化に伴い、中国では環境保護法を改正すべきだとの声が日増しに高まっていた。新華網によると、全人代でも1995年から2011年までの間に2400人余りの代表が合計78回の改正提案を行った。12年から改正案の審議が始まったが、議論が沸騰してなかなかまとまらない。4回も改正案を修正して、ようやく常務委員会を通すことができた。実施は来年の1月からとなる。 改正案を見ると、確かにこれまでよりもかなり厳しい内容となっている。汚染を引き起こした企業への罰金額については、