「ヤバい島」として長くタブー視されてきた島の実態に迫った高木さんの著書『売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ』(彩図社)は、ノンフィクション冬の時代といわれる中、じわじわと売れ続けている。 3年前に出た単行本は2万部を突破。昨年刊行された文庫版も5刷3万部に達するベストセラーになっている。 夜ごと体を売る女性たち、裏で糸を引く暴力団関係者、往時のにぎわいを知る島民……。数多の当事者を訪ね歩いてきた高木さんへのインタビューから、謎に満ちた「現代の桃源郷」の真の姿が浮かび上がってきた。 ◆ 「暴力団員がいっぱい女の子を送り込んできた」 〈売春島こと渡鹿野島は三重県志摩市の東部、カキの養殖で知られる的矢湾の中央部にある。周囲約7キロ、人口200人ほどの小さな島で、渡航手段はピストン運航するポンポン船(小型船)だけ。本土から隔離された島にはスナックやパブを隠れ蓑にした「置屋」と呼ばれる娼婦の斡旋所
![三重県に実在する“ヤバい島”を現地取材「ショート2万、ロング4万、帰りは船着き場まで女の子が見送りに…」――2020上半期BEST5 | 文春オンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d0713e9a21e7ff5c27362efa0b5f91d289572d19/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F7%2F8%2F1200wm%2Fimg_781595ef89ee3349f779f837114d972a360179.jpg)