2020年東京五輪のマラソンと競歩の札幌開催が正式決定した1日、札幌市内で報道陣の取材に応じた札幌市の秋元克広市長と鈴木直道知事に笑顔はなかった。「東京で準備してきた方の気持ちを考えると、大変重い決定だ」と口をそろえた2人。急転直下で決まった札幌開催で準備への不安だけでなく、「棚ぼた」を受けた形の札幌市に、批判が相次いでいるためだ。 【動画】男子は松本、女子は和久が優勝 北海道マラソン 「極めて異例。時間がない中で進めないと」。1日に札幌で行われた両自治体幹部による行政懇談会(道市懇)。秋元市長が鈴木知事にこう切り出すと、知事は「大会成功に向け、緊密に連携したい」と応じた。 本番まで9カ月。コース設定や警備、イベントとの調整や経費の負担など、課題は山ほどある。道市懇で知事と市長は、道と市が連携し、五輪への体制を強化することで一致したが、道側は「道財政は厳しく、負担は抑えたい」のが本音。市が