例のシナ産「毒汚染ギョーザ」の一件、昨年来、こういう「食」がらみのスキャンダル続きでうんざりですが、それほどまでにできあいの冷凍食品がわれらの食卓に不可欠のものになっていることを裏返しに証明してもいるような。 思えば、ギョーザなんて、家庭では皮をひき肉と一緒に肉屋で買ってきて、子どもも一緒に手伝いながら包んでゆくのが普通でした。袋に入ったあの丸い皮。ワンタンやシューマイの皮とはまた違う、微妙な手ざわりの違いがなつかしい。戦後に広まった、ラーメンと並ぶニッポンの大衆中華料理の代表で、大陸から引き揚げてきた人たちが作ったのが広まった、と言われていますが、かの地はどちらかというと水ギョーザ系が主流なのに比べ、焼きギョーザが好まれるのもニッポンの特徴。最近は、まわりにうまく薄皮のような「おこげ」をこさえるのも工夫のひとつ。何より、手軽でつまみにもなるし。ああ、食いたくなってきた。 禍転じて何とやら