実はモンゴルの北の方に、フヴスグル湖という大きな湖があるのですね。その湖を舞台に、小さな海軍が1920年代から、活動してきたそうなんです。 モンゴルはご承知のように、10年ほど前までは共産主義政権下にありました。中国とも隣合わせていますが、親ソ路線――ソ連寄りの路線を採っていたわけです。 だから、モンゴルの海軍も制服はソ連海軍と同じものを着ていたし、いまでも着ているわけです。 そういうモンゴル海軍って、どのぐらいの規模を誇っているのか? エンジンのついた動力船はたったの1隻、スークバータール号。兵員はわずか7人という、超ミニ海軍なわけです。 指揮官というか、リーダーはバトバヤン大尉。 7人のなかでは、このバトバヤンさんだけが、泳げるんだそうです。他の6人は、みなカナヅチ。 おまけに、バドバヤン大尉以下、全員が海を見たことがない。 なんだか、みんなで応援したくなるような、頼りない海軍ですね。