新経営システム開発プロジェクトの失敗をめぐり、スルガ銀行が日本IBMに合計約111億円の損害賠償を求めていた訴訟で、東京地方裁判所は日本IBMに74億円超の支払いを命じた(スルガ銀行の発表、 静岡新聞の記事、 ITproの記事)。 スルガ銀行の発表によると、判決はスルガ銀行の被った実損害を全面的に認めた内容で、「74億1366万6128円並びにこれに対する平成19年7月18日から支払済みまで年5分の割合による金員」を支払うよう日本IBMに命じたとのこと。一方、日本IBMは「当社に責任がある旨の結論になった部分は不合理。当社は義務をすべて果たしている」として、控訴する方針を示している。なお、日本IBMの申し立てにより判決は主文のみが公開されており、判決理由は明らかになっていない。訴訟の経緯については、ITproの特集に記事がまとめられている。
「本訴被告は、原告に74億1366万6128円を支払え――」。裁判長が判決主文を読み上げると、スルガ銀行側の弁護士は小さくガッツポーズを見せた。 勘定系システム開発が頓挫したことをめぐり、スルガ銀と日本IBMが争っていた裁判で、東京地方裁判所は2012年3月29日、スルガ銀の訴えを一部認める判決を言い渡した(関連記事1)。東京地裁は、スルガ銀がシステム開発のため支出した費用のうち、開発中止で無駄になったと同行が主張した約74億円を、賠償額として100%認定した。スルガ銀の実質勝利といえる内容である(関連記事2)。 今回の判決のポイントは、プロジェクトの失敗につながる過失がユーザー企業とITベンダーのどちらにどれだけあったのか、という実質部分が問われた点だ。現時点で判決理由が公開されていないため詳細は不明だが、裁判関係者の話を総合すると、日本IBM側のプロジェクトマネジメント義務違反が認定さ
勘定系システムの開発失敗を巡り、スルガ銀行が日本IBMに115億8000万円の支払いを求めた裁判で、東京地方裁判所は2012年3月29日、日本IBMに74億1366万6128円の支払いを命じる判決を言い渡した。 スルガ銀行は2000年代初頭に勘定系システムの刷新を計画し、海外製の勘定系パッケージ・ソフト「Corebank」を担いだ日本IBMの提案を採用した。ところが刷新プロジェクトは要件定義から難航。新システムを完成させることができなかった。 結果的にスルガ銀行は日本IBMに新システムの開発中止を通知し、2008年3月に「日本IBMの債務不履行によりシステムの開発を中止せざるを得なくなった」として、日本IBMに損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起していた。 関連記事:“スルガ銀-IBM裁判”を振り返る ■変更履歴 スルガ銀による賠償請求額について、当初の記事では「111億700万円」と書い
日本IBMに約74億円の賠償命令――。4年間にわたりスルガ銀行と日本IBMの間で争われていた裁判で、ついに第一審判決が出た。関係者のみならず、ITベンダー、ユーザー企業それぞれの立場の人々に衝撃を与えた。 第一審では、勘定系システムの開発プロジェクトが失敗したことの損害賠償として、スルガ銀が日本IBMに115億8000万円を求め、その3分の2ほどが認められた。スルガ銀は「本判決は、当社の被った実損害を全面的に認容しており、妥当な判断である」と評価している。これに対し日本IBMは、判決の翌日に控訴したことを明らかにした。同社は「スルガ銀行に対する義務を全て果たしている」と改めて主張している。 スルガ銀-IBM裁判、日本IBMに74億円超の賠償命令 スルガ銀-IBM裁判、「控訴する方針」と日本IBM スルガ銀-IBM裁判、日本IBMが控訴 裁判に至るまでの経緯を簡単に振り返っておこう。スルガ銀
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88 [続報]スルガ銀-IBM裁判、東京地裁はITベンダーの責任を重く認定 - ニュース:ITpro http://t.co/URFcTOGF #itprojp ようやく判決か・・・業界注目の裁判だったけど、やっぱりIBMの無理は通らなかったか 2012-03-29 19:41:57 (๑╹◡╹๑) @tsuchie88 背景的な話をすると、地銀でもユニークな経営で知られているスルガ銀行は、ネット支店の先行例でありほとんど唯一といっていいほど収益を上げてるところなんだが、勘定系システムに関しては80年代に構築された三オンベースのシステムを使い続けている 2012-03-29 19:44:36 (๑╹◡╹๑) @tsuchie88 00年代に入って、都銀に続いて地銀でも三オンの更新時期を迎えると、NEC、富士通、NTTデータ、日立、UNISYSがそれぞれ自社開
スルガ銀行がシステム開発の中止で損害を受けたとして、発注先の日本IBMに約111億円の支払いを求めた裁判の訴状内容が明らかになった。3月6日の提訴直後に日本IBMが訴状の「閲覧制限」を申請していたため訴状を閲覧することができなかったが、4月24日に一部内容を除いて制限が解除された。 この閲覧制限解除とは別に日経コンピュータは独自に訴状を入手。その訴状によればスルガ銀は、「日本IBMから2004年3月に、米フィデリティ・インフォメーション・サービスの勘定系パッケージ・ソフト『Corebank』を日本市場向けにカスタマイズする提案を受けた」。 Corebankの売りは2つある。1つは、口座単位で預金の残高を管理するのではなく、顧客単位で複数の口座をまとめて管理できる点。もう1つは、預金や融資など複数の金融商品を組み合わせた連動型商品を素早く開発できる点である。日本の銀行における勘定系システムの
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