「国の基準の2倍以上の保育士を配置することで、保育者が心にゆとりをもって保育ができています。離職率も低く保育の質の向上も実現できています。取り組みを共有させてください」 保育現場の厳しい現状を伝え続けている私たちの元に、この投稿を寄せてくれたのは、東京・杉並区で、6つの保育所を運営する法人の統括、野上美希さんです。 「ここで働きたい」という保育士の応募が殺到し、中途の採用倍率は13倍にも上るといいます。いったいどのような工夫をしているのか、取材しました。 (首都圏局/記者 氏家寛子) 配置基準の2倍以上 メリハリある働き方 訪ねたのは、杉並区にある「ピコナーサリ新高円寺」という保育所です。 国の基準の2倍以上の保育士を配置しています。 正午、給食の時間に4歳児の部屋をのぞくと、2人の先生が見守るなかで、15人の子どもたちが落ち着いた様子で食事をとっていました。国の配置基準では4歳児の場合、