長年、自分自身を「選ばれない側の人間」だと思っていた嘉島唯さん。自立心をこじらせて過ごしていた幼少時代。「女は可愛げが必要なのだ」ということを実感した新社会人時代。同級生の前で本音を素直に伝えることができてから、「自分が選んでいなかった」のだと気づき――。 いい大学に入れば、いい仕事に就けば、恋人ができれば、幸せになるんだと思ってた。「選ばれる」ということだから。 いつからだろう? 自分が「選ばれない側」の人間だと思うようになったのは。 ■「女」だから、正当に評価されないの? 「パステルカラーの服を着た方が良いんじゃねえの? 客あたり悪いよ」 「外見を変えれば数字が良くなる。俺が女だったらそうするけど」 就職してすぐに、学生の頃には感じることのなかった、それでいて明確な壁を発見した。 総合職として入社した私は営業として汐留のオフィスで働いていた。「目標必達」。こんな雰囲気のもと、毎日追われ