「日本の食卓にワイン」の文化を浸透させた田崎真也さん。25歳の若さでソムリエ日本一となってワインブームの火付け役となった。37歳にしてフランス人以外で初となるソムリエ世界一の王座に輝き、「ワインはフランス人のもの」という世界の常識を覆した。華やかな実績とは裏腹に、世界の頂点を極めるまでにはいく度もくじけそうになったという田崎さん。その転機と仕事哲学とは? ソムリエにつながることを思い起こすと、子どもの頃から僕はとにかく凝り性でした。小学生のときは昆虫博士、中学時代は魚に凝り、ひとつの分野を徹底的に極めたくなるところがありました。本当は高校生以上でないと入会できない釣りクラブにも、何としても入りたくて3歳上の年齢を言ってもぐりこみました。3年分の釣り知識と経験をカバーしようと、釣り雑誌のバックナンバーを取り寄せて読み、毎朝、家の裏にあったグラウンドで投げ釣りの練習をして腕を磨き、背伸びして