冷やしマスクはじめました――。ラーメンやシャンプーなど独特の「冷やし文化」が根付く山形に、新たにマスクが加わった。「自粛続きの世の中に、少し笑いを」。山辺町のニット業者が自動販売機で販売し、5日ほど前からのぼり旗を立ててPRを始めた。 山形市の最高気温が28・8度と、初夏を思わせる陽気となった2日、山形市の西バイパス沿いには、冷やしマスク販売を伝える水色ののぼり旗がなびいていた。近くには1台の自動販売機。1枚690円の布製マスクと、交換用のフィルター5枚セットが300円で売られている。 「自販機内の温度は4度。キンキンに冷えますよ」。そう話すのは、考案者で、ニット製造会社「ニットワイズ」の常務、後藤克幸さん(52)だ。家族経営の同社。普段はセーターなどを手がけるが、新型コロナウイルスの影響で、仕事は激減。3月半ばから、町内の小規模の同業者らと共同でマスク作りを始めた。 自販機に目を付けたの