(第95号、通巻115号) 「団塊の世代」の大量定年退職が始まったのは昨年からだ。この第一波がおとずれる何年も前から「団塊の世代」の退職は大きな社会問題としてクローズアップされ、マスコミに毎日のように登場しているので、読み間違えるケースはまれだろう。しかし、一昔前には当の「団塊の世代」に属する一員なのに、自分たちを「だんこんのせだい」と呼んでいる人もいたものだ。ましてや、この世代よりはるか下の30代、40代が正しく読めないのはやむをえないのかもしれない。 もちろん正しい読みは「だんかい」である。作家の堺屋太一氏が30年以上も前に『団塊の世代』という題名の未来予測小説を書いた。かつて通産省鉱山石炭局(当時)に席をおいたことのある堺屋氏が、突出して人口の多い世代《注1》を地質学用語のノジュール(団塊)《注2》になぞらえて名付けたものだ。 「団塊」の「塊」は訓では「かたまり」と読むが、「こん」と
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