また、オイルショック後、欧米諸国に比べて、日本はその経済的ダメージから立ち直るのが相対的に早かった。こうした中で日本は、自分たちだけが経済的にうまくいっているという、ある種の自尊心を持つようになります。 では、なぜ日本は先進諸国の中でも経済がうまくいっているのか。当時の為政者たちは、こう考えました。欧米のような福祉国家とは異なり、福利厚生の手厚い日本企業と、サラリーマン=専業主婦体制の家族が、福祉を支えている。そのために、日本は、「ゆりかごから墓場まで」のようなコストの高い福祉国家にならずに済んでいる、というわけです。こうして、企業福祉と家族福祉を基軸とした日本型社会福祉論が80年代に一定の力を持ち、それに沿って、実際の政策も進んでいきます。 それまでは自営業者と雇用者層という「両翼の安定」だったのが、片翼の雇用者層の安定だけがクローズアップされ、安定のイメージが変化しました。そこでは、サ
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