ディスカッションペーパー 11-05 労働組織のソーシャルネットワーク化とメゾ調整の再構築 ─アメリカの新しい労使関係、職業訓練、権利擁護─ 概要 研究の目的と方法 本研究は、アメリカで1990年代以降に拡大している労働者の権利擁護や労働条件向上、職業訓練を担う「労働組織」とそのネットワークの構造、成り立ち、および方向性を探ることを目的としている。 その姿は断片的にしか日本に紹介されていないため、それぞれの組織の具体的な姿と組織が織りなすネットワークの実像を日本に紹介するとともに、社会政策的な含意を考察することを目指している。本研究は平成22年度、23年度の二カ年計画で行っており、先行研究の文献調査と平成22年度の22組織39人を対象とする面接インタビューに基づいている。 主な事実発見 非正規、低賃金といった労働者や失業者、学生などを対象とした「労働組織」は、直接の組織化対象とする労働組合