米Googleは2016年7月7日(米国時間)、Webブラウザー「Chrome」の実験版(Canaryビルド)に「ポスト量子暗号」の暗号技術を搭載すると発表した。現在主流の「公開鍵暗号」は「量子ゲート方式」の量子コンピュータによって破られる恐れがある。「ポスト量子暗号」は、量子コンピュータでも破られない暗号だという。 WebブラウザーのTLS(SSL)暗号機能などで使われている公開鍵暗号は、二つの大きな素数の積を暗号化の鍵に使用する。悪意のある第三者が復号のための鍵を手に入れるには、この積を因数分解して素数を取り出す必要があった。しかし今日のコンピュータでは、大きな数を因数分解するのに非常に長い時間がかかり、ほぼ不可能であるため、現在の公開鍵暗号は安全であるとされてきた。 ところが、米Googleや米IBM、米Intel、米Microsoftなどが開発を進めている「量子ゲート方式」の量子コ