「米国でマスクをしていると仕事になりません。やむを得ず、自分の判断で外しましたので、ご報告します」 米国に出張している部下から筆者に送られた電子メールの内容である。彼女は米国のIT(情報技術)企業が開くコンファレンス(会議)に参加するため、3週間ほど米国に滞在している。新型インフルエンザに対処するため、飛行機の中や空港でマスクをしっかり着用してきたが、記者会見に出席する際に外した、という報告であった。彼女が在米の通訳の方に相談したところ、「マスクをしていると記者会見の会場に入れてもらえない。外すべきです」と進言されたそうだ。 米国にいる彼女とは毎日、電子メールでやり取りをし、時折、電話で報告を受けている。仕事の話もあるが、「インフルエンザ、大丈夫?」「はい、全く問題ないです」といったやり取りが必ず入るので、そのたびに日本と米国のインフルエンザに対する反応の差が分かる。 新型インフルエンザに
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