川上さんはマンガの世界でも活躍(写真は巨人の星DVD) 10月28日に93歳で死去した元巨人軍監督の川上哲治さんは生前、“打撃の神様”“ドン”などと称され、プロ球界に強い影響力を持ち続けた。選手・指導者として成功した川上さんだが、50歳以下の世代にとっては現実のプロ野球で活躍した姿よりも、「巨人の星」や「侍ジャイアンツ」といったマンガやアニメ作品の中に登場する人物像の方が親しみ深いという“ねじれ現象”がある。昭和40年代の少年たちを熱狂させたマンガ&アニメ版川上哲治像とは――。 昭和33(1958)年に現役引退した川上さんの打撃の神様ぶりを実際に目にしている人はもはや少数派。当時はテレビがそれほど普及していないころなので、全国的に多くの視聴者が見るには至っていない。テレビの普及に合わせて人気者になったのは長嶋&王の時代から。テレビ中継で知られる川上さんの姿は背番号77を背負っていた監督時代