三十すぎるまでガチで告白されたこともない真喪だった。 たまたま縁があって彼氏ができて、二年つきあって別れて、今は何ごともなかったようにまたひとりで過ごしているけど、今までみたいに腐萌えできなくなった。 付き合ってるときからなんとなく腐アンテナの感度が鈍ったなとは思ってた。リアル彼氏に夢中で二次元のホモとかどうでもよくなった、とかそういうんじゃない。三十にもなって喪女で処女、というのがコンプレックスすぎて、相手が好きとかそういうのより、とにかく脱喪しなければ! という一心だったから、たぶんそこまでお付き合いにのめり込んではいなかったと思う。 もともと男性器はできれば絵でも見たくなくて、リアル系のBLとかはちょっと苦手ではあったんだけど、それでもエロとか普通に楽しんで読んでた。物によっては男性向けも読んだ。それまで私にとってセックスは完全にファンタジーで、ほんとうにこの世に存在してるのか? ぐ