困難に立ち向かい、今を全力で生きる日本人ビジネスパーソン。名刺交換しただけでは見えてこない、彼らの「仕事の流儀」を取材します。 7歳でコンサートデビューし、世界各国の名だたるオーケストラとの共演やCDリリース、日本でのクラシック音楽番組の司会など、世界的バイオリニストとして名を馳せてきた五嶋龍さん。彼の名を聞けば、「バイオリン」や「クラシック」というワードを思い浮かべる人が多いだろう。そんな彼が昨年夏、ここニューヨークで空手道場「日米武道館」を設立したことは大きな話題となった。幼少期から愛してきた空手への想いや道場の特徴など、バイオリニストではなく空手家、五嶋龍さんに話を聞いた。 コロナ禍に気づいた空手への想い ニューヨークで生まれ育った五嶋さんは、小柄であり英語が得意でなかったことから幼少期にいじめを経験。それを跳ね返すべく打ち込んできたのが空手だった。「祖父の友人が空手の師範で、母が道