2005年、日本で初めて世界自然遺産に登録された「知床」。ヒグマやエゾシカが暮らす原生林、オホーツク海に浮かぶ流氷といった雄大で荘厳な景観は見る者を魅了してやまず、この地を訪れる人は年間200万人以上と言われている。 知床は世界遺産であるとともに国立公園にも指定されており、景観への配慮や電源が確保できないといった様々な事情から、携帯電話の基地局を建てることができない。そのため、知床のなかでも特に観光客から人気の高い知床五湖において、携帯電話やスマートフォンがつながりづらい状況が続いていた。 KDDIはその状況の改善を図るため、2016年2月、知床五湖およびその周辺に電波を届けるための新たな基地局の建設工事を行った。その模様をレポートしよう。