実在しない街の地図を描く「空想地図」作家であり、地理情報をわかりやすく編集・デザインする活動も行っている “地理人”こと今和泉隆行さん。講演活動なども精力的に行い、活動の幅をどんどん広げている今和泉さんが、どのような経緯でキャリアを形成してきたかをじっくりとうかがいました。聞き手は今和泉さんと親交のあるローカルツーリズム株式会社代表の糀屋総一朗です。 マンガにもゲームにも興味がなかった糀屋総一朗(以下、――):先日、能町みね子さんの小説「青森トラム」をもとに、能町さんと一緒に空想地図を作っている記事を拝見しました。NHKの番組にも出演されてましたし、活動の幅がどんどん広がってますね。「地図」といって第一想起が地理さん、という感じにもなってきてるんじゃないかなと。 今和泉隆行(以下、地理):正統派でない、サブカル的な意味合いを持つ文脈では私が上がるかもしれないですね。自分は「バラエティ便利素