ジオパークというユネスコプログラムでは、地質だけではなく、自然・歴史・文化すべてを含めて、未来のことを考えます。というわけで、今回は地質じゃないお話です。港での紙テープのお別れは、ノスタルジックな風景ですよね。港に残る人と乗船者を繋ぐ紙テープは徐々に千切れ、たなびく色とりどりテープに、別れの悲しみと旅立ちの喜びが交錯します。 この、紙テープのお別れは、日本人のアイデアで始まった風習だと知っていましたか?1915年のサンフランシスコ万博で、笠居株式会社が紙テープを出品したのですが、大量に売れ残ってしまいました。移民でデパート経営をしていた森野庄吉がその紙テープを安く買い取り、万博のために海外船がたくさん来ていた港で「テープで別れの握手を!」と宣伝したところ、大いに売れたそうです。その後、この風習が定着したのはなぜか日本だけだったらしいです。情緒豊かな日本人に「別れのセレモニー」として、しっく