タグ

ブックマーク / gamenokasabuta.blog86.fc2.com (25)

  • さあ? メンタルタフネスも鍛える1冊 『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』

    仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (山ケイイチ) ひさしぶりの新書の紹介。 別に筋トレを始めようという意図はなく、基的に運動をしないダイエット法の岡田斗司夫の『いつまでもデブと思うなよ』は以前読んでるから、運動する側の話も読んでおこうかと思い、『40歳からの肉体改造』は年齢に当分先なので、こちらを手に取った次第。 著者はフィットネスジムのパーソナルトレーナーで、このの内容もフィットネスクラブでのトレーニングに比重が置かれている。自宅トレーニングのハウツーではないので、注意してほしい。書は著者のトレーナー経験にもとづいて、トレーニングが続かない人の理由や、続けるための工夫などに焦点を当てている。 第1章 筋肉はビジネススキル 第2章 目的は「続ける」こと 第3章 トレーニングの原理原則 第4章 トレーニングの常識・非常識 第5章 トレーニングがうまくいく人、いかない人 第6章 

  • さあ? 邪気眼は衰退しました。田中ロミオ最新作は痛ノベル 『AURA ~魔竜院光牙最後の闘い ~』

    AURA ~魔竜院光牙最後の闘い ~(田中ロミオ) SF+妖精さんファンタジー『人類は衰退しました』で小説家デビューした田中ロミオが、またしてもとんでもない爆弾を投げてきた。すでにあちこちのライトノベル書評サイトで話題になっているが、ひさしぶりに痛い青春小説を読んだ気分だ。 この「痛さ」は、『ネガティブ・ハッピー・チェーンソー・エッヂ』や『NHKにようこそ』に類する痛さだ。共通しているのは、世間的に見て痛いことをやり続ける若者の姿をこれでもかと描いた点。彼らはどうして現実とズレるのか、妄想を見ているから。どうして妄想を見るのか、現実で生きていくのが辛いから。優れた青春小説は、現実とズレてしまう若者たちの、痛々しい叫びを書き出してみせる。 佐藤良子……いや、異世界の炭素型活動体にして青の魔女リサーチャーは、今の俺では太刀打ちできない難敵だ。 「帰還なんてやめろよ! ずっとこっちにいたっていい

  • さあ? ゲームデザインの変遷を読む 『メタルギアソリッド4』

    感想を書く際に、最も気をつけなければいけないゲームの1つが『MGS』シリーズです。 物語には極力ふれずに感想を書こうと思ってますが、先にどんなステージがあるかも知りたくないという人は、これ以上お読みにならないコトをオススメします。 いち『MGS』ファンとして、いちプレイヤーとして、今はただただ「ありがとう」という気持ちでいっぱい。すさまじいプレッシャーや、「PS3撤退」を含む様々なノイズに負けず、これだけの作品を仕上げてくれた開発者全員に感謝したい。 「老い」という、これまでゲームでは真面目に取り上げてこなかったテーマに真摯に取り組み、主人公のスネークを老人化した点も挑戦的。皮膚の表現は当に秀逸で、大げさではなく、キャラクターの「人生」を感じさせるレベル。後半でのスネークの顔面の傷も、どんな困難にぶつかっても戦い続ける漢の「凄み」が漂っている。 ボリュームも過去最大で、8時間以上といわれ

  • かさぶた。 落ち着いて眠れる場所 『月光スイッチ』

    月光スイッチ(橋紡) 橋紡の小説には、奇妙な特徴がある。行動と場所の関係がちょっとズレているのだ。『毛布おばけと金曜日の階段』では、美人で人当たりの良い「お姉ちゃん」が階段の踊り場で毛布にくるまっている。「わたし」とお姉ちゃんとお姉ちゃんの恋人は毎週金曜日、階段の踊り場にケーキやお菓子を並べて、ちょっとしたパーティをする。『流れ星が消えないうちに』の玄関に布団を敷いて寝ている。他の場所では寝つけない。 そしてこの『月光スイッチ』では、押入れの中でないと寝られない、ときた。言うまでもなく、階段の踊り場はホームパーティをする場所ではないし、玄関は寝る場所じゃないし、押入れで寝るのもドラえもんぐらいだろう。 もちろんこれは意図的な演出だ。その時点では、読者はまだ状況が飲み込めてない。けれども来寝るべき場所で眠れないのは、なんだか不安定で落ち着かない感じがする。主人公がいるのは、一時的な、擬

    fenethtool
    fenethtool 2007/10/29
    欲しいな。また、2人が同棲するマンションには様々な住人がいる。中には、夫と離婚し、シングルマザーとして娘を育てている女性もいる。どうも、橋本紡はリアルの親子を信じきっ
  • さあ? リーダー不在、ユーザー存在。

    ひさしぶりにあれれさんが更新されていると思ったら、これはまた、ずいぶん大胆な予想を書かれてますね。 ゲームのマボロシ:Xbox事業に関するうがった憶測 『Halo』シリーズを手がけるBungieがマイクロソフトから独立したのは、そこそこ大きなニュースでした。それ単独なら、欧米のゲーム企業ではよくある独立話にすぎません。 (参考:Life is beautiful:Haloを作ったBungie StudioがMicrosoftからスピンアウトした件について) けれども『プロジェクトゴッサム』の開発元Bizarre Creationsがマイクロソフトからアクティビジョンに買収されたり、『インフィニット アンディスカバリー』がスクウェアエニックスから販売されることになったり、『Shadowrun』の開発会社が閉鎖したり、という事象が続くと……。別の図面が見えてくるのでは? というお話です。 そう

  • さあ? ま、なんつーか、ゲーム機メーカーはみっくみくにされないようにね

    404 Blog Not Found:ニコニコ動画(RC2)発表会にオレが来ましたよ 関心があるのは、圧倒的にニコニコ動画(RC2)発表会なのですが、うちのブログの立ち位置からすると、こちらの発表会や前日の値下げ発表をスルーしにくいところ。 SCEJ、40GB HDDを搭載した新PS3発売決定 従来モデルは約5,000円の値下げ 任天堂カンファレンス2007.秋、開催! 総括としては、PS3値下げのインパクトは『モンスターハンター3』のWii移籍で叩き潰された、ということでよろしいか? いや、すまん。ちょっと乱暴だった。『スマブラ』延期のダメージは『モンハン3』移籍で、挽回できたという理解でもOK? つーか、率直にいって、Wiiの年末ラインナップには、ゲーマーを喜ばすタイトルが欠けています。2Dマリオの最新作ならともかく、『マリオギャラクシー』1ではきついでしょう。3Dアクションゲーム

  • さあ? 4年前に生まれたヤンデレ小説が復活! 『きみとぼくの壊れた世界』

    西尾維新が4年前に執筆した『きみとぼくの壊れた世界』の続編が、今月ついに登場!! それにあわせて、『きみぼく』のハードカバーも刊行予定。10月6日、そう明日だ! 『きみとぼくの壊れた世界』は、今風の言葉でいえば、完全無欠のヤンデレ小説。しかし4年前には、ヤンデレのヤの字も存在せず、そういう文脈では読まれなかった。変化の早いキャラクター小説の世界において、4年もブームを先取りしている事自体、明らかに異常である。 2005年の時点でも、ヤンデレ小説とは認識されていなかった。 わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる:妹+ツンデレ+密室殺人「きみとぼくの壊れた世界」 当時はまだツンデレブームの真っ最中。妹+ツンデレという枠組みで理解するのが自然だった。西尾作品は概念も、ブームも、時代も先んじて進んでいるのだ。 以前かいたように、ライトノベルにおけるヤンデレの系譜は、西尾維新チルドレン(

  • かさぶた。 DS市場の変化で見えてきた、次の新しい市場

    前回の記事は正直、予想以上の反響でした。例えば、はてなブックマークはこんな感じ。時期尚早という意見は確かに。でもその時、その時の考察や感想を書いていくのがブログですからね。それにしてもふむふむと納得する人がこれだけいるとは思いませんでした。 意外とタイムリーなテーマだったのかなあ、と。 確かにWiiのソフト不足は深刻で、野安氏が似合わぬ釣りエントリーをぶち上げるほど。Wiiチャンネルのリリースは絶えて久しく、『ドラクエソード』が一瞬話題になった他は、これといった話題はありません。Wii体ソフトウェアのバージョンアップも、不具合騒動にかき消された感があります。 今年、コアゲーマーの中で最も話題になったのはXBOX360です。売上にまったく直結してないのは悲しい話ですが、『アイマス』と『Forza2』は、ネットにおけるユーザークリエイティビティーの可能性を日中に示しました。Wiiは去年、新

  • さあ? 読者から市場へ『すぐに稼げる文章術』

    すぐに稼げる文章術(日垣 隆) ブログが流行った影響か、文章術についてのは需要が高いです。実際、うちのブログでを紹介しても、文章術は購入率が高いです。これまで紹介してきたはどれも、よりわかりやすく、より伝わりやすく、より上手く文章を書くための手引きでした。 しかしこのは、まぁそういう文章作法的な話も載ってはいるのですが、基的には文章をお金にする方法や心構えに重きを置いています。筆者の日垣隆氏が自分のサイトで有料メルマガをやっていたり、以外の商品を売っていたりするため、「文章で稼ぐ」ことの説得力は確かなものがあります。 既存のマスメディアでも、「日刊ゲンダイ」は通販サイトを作り、読者にモノを買わせています。私もメルマガを通じ、これまでオーダーメイドシャツや塩や棚や椅子などいろいろなものを売ってきました。私の場合、まだ小さい市場ではありますが、たとえ小さくても自分の市場を持っ

  • さあ? ゲーム販売の地域格差と伸びるネット通販

    先週発売された『アイドルマスター』の実売数が期待ほどではないようです。ネットでの騒ぎほど実ユーザー数がいないのは確かでしょうが、一方で品切れしている地域にはとことん無い状態で、機会損失が生じているみたいですね。 忍之閻魔帳:「GTAサンアンドレアス」謹慎明けてパワー全開、DS新作3も好調、他 同じ問題は『世界樹の迷宮』でも起きました。ネット上であれだけ前評判が高かったソフトが初週3万強というのは意外。しかし品切れで売上を伸ばしようがなかったのだから仕方ありません。 去年の例でいえば『メルティブラッド・アクトカデンツァ』が品切れに泣いたソフトでした。同人→アーケードと着実にファン層を獲得してきたソフトですが、流通は仕入れに慎重だったようです。近所の店に行ったら「予約がないと仕入れないようにしてるんですよ」と言われたものです。お盆を挟んだため、かなりの機会損失があったんじゃないでしょうか。

  • さあ? ゲーム開発者の中にあるWindows Vista待望論

    Windows Vistaがもうすぐ一般向けにも販売されますが、ここまで不評な状態でスタートするWindowsは初めてかもしれませんね。延期に次ぐ延期、バカ高い要求スペック、大幅に縮小した新機能、種類が多くてわかりにくいエディションなど、Windows Vistaは実に不満点が多いです。まさに「OSのイノベーションのジレンマ」を体現したようなOSです。 西川和久の不定期コラム「Windows Vistaを好きになれない理由」 しかし一方で、洋ゲーを遊ぶPCゲーマーは好意的に受け止めているようです。美少女ゲーム(3D系を除く)はかなり低いスペックでスムーズに動作しますが、FPSなどの海外ゲームはハイスペックを要求する物が多いので、ハイスペックを要求されても苦になりません。Game ExplorerやDirectX10、Ready Boostなど、むしろVistaのゲーマー向け機能に期待する声

  • さあ? 相手を「伝わる状態」にするのが肝要 『技術の伝え方』

    最近、ゲーム開発者のブログの中で、マネージメントや教育についての論考が増えてきています。というのは、国内のゲーム市場が再び拡大に転じて、ゲーム会社の収益が拡大しているからです。 好景気になれば、若い人間にチャンスを与えて、チャレンジングな試みをおこなう余裕ができます(逆に、不景気な時代には、経営がどうしても保守的になるので、若い人間にチャンスを与えるのが難しいのです)。 事実「キーマンが語るゲームの今!」で、スクウェアエニックスの和田社長も、コーエーの小松社長も、2人とも若手の育成、チャンスの拡大、開発の幅を広げることを方針として掲げています。 さて、それに関連して、今日は『技術の伝え方』(畑村洋太郎)の書評を書きます。 ■どういう人にオススメか? 失敗学の畑村洋太郎が書いた、組織における技術の継承のしかたのです。ゲーム会社に限ったことではありませんが、技術やノウハウの継承が大きな課題に

  • さあ? 恋愛はいつもデスマーチ。ハッカーと腐女子の織り成すラブストーリー 『声で魅せてよベイビー』

    の紹介」カテゴリーもいよいよ30エントリーを達成。快調、快調~! 今のままなら年内100エントリーは十分可能なペースですね。 いや、まあ、たぶん春頃からはペースが落ちるかもしれませんが……忙しさ自慢はみっともないので(どんなゲームでも忙しくなきゃ作れないのは当たり前。素人じゃあるまいし、そんなことを誇るか?)、なるべく影響を受けないように安定更新を続けたいものです。 声で魅せてよベイビー(木 雅彦) amazon bk1 第8回えんため大賞の佳作受賞作です。 この時期はライトノベルの新人賞をくぐり抜けてきた、新人作品が出版され、読みにとっては新しい出会いが待っています。一年で最もワクワクする時期! このもその1冊です。 「良く聞け」 「なによ」 「地軸の傾きをθとする」 「はあ?」 「いや、間違えた歳差運動の角運動量ベクトルをωとする」 「数学とか、私分からないから」 「違う。回

  • かさぶた。 夢のコラボレーション小説 『Fate / Zero』

    『Fate / Zero』(虚淵玄) 大人気ノベルゲームメーカーのTYPE-MOONとニトロプラスのコラボレーション! 『Fate』の過去の物語。主人公たちの親の世代が戦った第四次聖杯戦争を描いた小説です。『Fate』編では過去として書かれた物語が、目の前に再現されるのです。これは興奮しないほうがおかしいでしょう! 聖杯戦争は、7人の魔術師が7人の英霊を召喚して、手にした者の願いを何でも叶える願望機「聖杯」を奪い合うバトルロイヤル。だから出てくる連中がクセ者ぞろいなほど面白い。 主人公は士郎の育ての父親、気で正義の味方になろうとして挫折した男、衛宮切嗣。そしてもう1人は目的を持たない生を送ってきた教会の神父、言峰綺礼。さらに、遠坂凛と間桐桜の父親である遠坂時臣。凛の回想だと、不器用な父親で、割といい人っぽい印象でしたけど、やっぱりあの遠坂の父親なんだなあ、という感じです。周到に計画を練

  • かさぶた。 ゲーム小説が読みたいあなたに話題の逃避作を 『扉の外』

    扉の外(土橋 真二郎) amazon bk1 中学生や高校生が閉鎖環境に閉じ込められて、あるルールの下で競争させられる。そういうシチュエーションノベルはいくつもありますが、この作品の特徴はお互いの暴力行使は禁じられていて、戦いはコンピュータ上のシミュレーションゲームで行う点です。ミステリアスな舞台設定、ゲームの絶妙なルール、各リーダーの閉鎖環境でのヘゲモニーの取り方など、各要素がしっかり考えられていて、ゲーム小説として秀逸な出来です。 このジャンルが好きな人は、読み逃しのないように。ただし、『バトルロワイアル』のようにルール(および運営者や審判)と対峙する方向には進まないため、その種のカタルシスは得られません。主人公は熱血度は限りなくゼロに近く、むしろ逃避癖が強い少年です。集団の輪の中になじめず、溶け込めず、家族から、クラスから、逃げたがるのです。 クラスの面子といっしょに閉鎖環境に閉じ込

  • さあ? 2年前の記事を掘り起こす。クリエイティビティーマネージメントとは何か?

    今日掲載するのは、以前のブログで書き上げたものの、掲載する時期を逃して、ずっと死蔵していた記事です。2005年の12月頃に書いたものだという前提で、お読みください。リンクしている記事がやたら古いのも、そのせいです。 ではどうしてこの記事をこのタイミングで掘り起こしたかというと、クリエイティビティーが今年の大きなテーマになりつつあるからです。去年の秋からうぇぶたまという面白い番組が始まっていて、実際に『くるポト』が今日発売されました。またガンホーゲームズに『モアイの巣』が公開されています。さらに今年のGDCでは、ユーザーのクリエイティビティーをどうやって取り込んでいくかについて、話題になりました。いよいよ、機は熟しつつある、といえます。 最近、グーグルの組織運営のあり方に注目が集まってますね。 人数が増えても、大企業病に陥らず、開発速度が速く、イノベーション性の高いサービスをリリースし続けて

  • かさぶた。 リアルタイムで刊行される本につき合う面白さ 『ηなのに夢のよう』

    ηなのに夢のよう(森博嗣) amazon bk1 あの西之園萌絵と犀川創平の二人が帰ってきたという触れ込みで始まったGシリーズも6冊目。φ、θ、τ、ε、λ、そしてη。いつの間にこんなに出てたんだろう、という感じがしますね。 西之園萌絵はこの巻で、いよいよ両親を失った10年前の飛行機事故の真相と向き合います。当時の彼女ならとても受け止めきれなかったでしょう。しかし今の彼女なら。 「いつかは、受け止めなければならないものだ。そして、これを認めないかぎり、君は、当に現実の世界には戻ってこられない」 「大丈夫です。戻れます」西之園は言う。「夢を見ていたかもしれませんけれど、でも、少しずつは強くなりましたし、傷は治りました。もう、受け入れることができます」 「その判断の根拠は?」 「自分でわかります。信じて下さい」 犀川は三秒間ほど黙った。 「わかった。信じよう」ここまで長大なシリーズになると、読

  • さあ? 「堕落する準備はOK?」 リアルってレベルじゃねーぞ。あなたには身に覚えがある選択肢?

    これから超傑作の話をしよう。 人は物語と出会う。 人はその人生の必要なタイミングで、ふさわしい時にふさわしいに出会う。自分の心境に、悩みに、幸福に、不幸に、悲しみに、喜びに、怒りに妙にぴったりはまる物語に出会う。を読んでいる人間は、誰しもがそれを信じている。そういう体験をしてきたからこそ、いまだにを読んでいる。 目はすっかり肥えてしまい、傑作に遭遇するより凡作を掴むことが多くなったとしても、を読み続けるのはそのためだ。という形に限らない。年間何映画を観続けている人もそうだろう。物語を読み続けている人は、小さな確信を持っている。 人はどうして物語を生み出したのか。 その深遠な問いの答えかもしれない。 だけど、今は超傑作の話をしよう。人によっては変人奇人がバカ騒ぎするくだらないお話にすぎないかもしれない。けど、物語はきっとふさわしい読者に届く。人はふさわしい物語に絶対に出会える。

  • かさぶた。 2007年4月定点観測 - 中小にはチャンスの時代 -

    Wiiはよく粘ってます。任天堂の据置ハードはN64、GCの実績を見ると、150~200万台まではスムーズに伸びるものの、その後急速に売上が鈍化する傾向があります。ファミコン世代とファミリー層に多くのファンを抱えているため、ある一定の数字までは早いけれども、それ以降はさっぱり……というわけです。 Wiiもやはり150万台を越えたあとは徐々に販売が鈍化していきました。しかし春商戦では再び『Wiiスポーツ』のテレビCMを流し、販売を少し持ち直させました。7万台の週が2週つづき、その後は再び5万台前後に落ち着いています。 また、その後も「笑っていいとも!」の特番で、一時的に販売を押し上げるなど、任天堂は当に販促戦略が巧みになったなと感じますね。鈍化/失速してるものの、そのカーブは緩やかで、目立つタイトルが少ない状況でうまく凌いでいるといえます。そういう意味で、「よく粘っている」と評すのが妥当でし

  • かさぶた。 闘え、前に進め! 敗残兵たちの報復が始まる 『つどうメイク・マイ・デイ』

    フルメタル・パニック! つどうメイク・マイ・デイ(賀東 招二) 戦場で育った少年は、あるときから、戦争の世界と平和の世界の両方に身を置くことになった。世界各地の紛争を武力でもって解決する謎の軍事組織ミスリルに所属する一方、千鳥かなめを護衛するため、日のふつうの高校生として過ごす。 彼、相良宗介の二重生活は、長編シリーズと短編シリーズで顕著に分かれた。編は敵勢力アマルガムとの戦いに比重が置かれ、舞台も日とは限らない。海外のあちこちが戦場になる。短編シリーズは、日の高校に迷いこんだ傭兵として、とんちんかんな言動を取り、無用の騒動を引き起こす役回りである。 しかし徐々にその生活にも慣れつつあった……かに思えた。だがすべては奪いつくされた。平和の象徴だった校舎は破壊された。仲間たちは敵の襲撃を受け、散り散りになった。愛機は敵機によって無残に破壊された。護衛の対象にして最愛の人は敵の手に落ち